■記録を残す「同意の取り方」
ウェブサービスやLINEを活用して相手の意思を確認するようにしている30代後半の男性・高橋さんは、こうした方法をとるようになった経緯を語る。20代の頃、グループ交流の中で仲良くなった女性と、明確な関係性のないまま「雰囲気でそういうことになった」という経験があった。行為の後は「関係性をゆっくり深めていければ」と思っていたが、相手側は「もう結婚だよね」という認識でいた。温度差が生じ、周囲のグループからも強く非難されて友人を失う結果になったという。「自然な流れがいいけど、今までの経験上そうせざるを得ない」。
LINEでの同意取得については、行為の名称をそのままダイレクトに文字で送るという。「後日トラブルになった時に、『こう言っただろ』というものがなくて困る。そんなことは言いたくないんだけど、やっぱり記録として残しておきたい」と説明する。
もう一つの方法として高橋さんが利用しているのが、性的同意を双方で確認するウェブサービス『キロク』だ。一方が「脅されていないか」「冷静に判断できているか」など10項目にチェックを入れると同意のQRコードが生成され、相手がそれを読み込んで同じく10項目を確認する仕組みで、日時と同意項目が記録として残る。「部屋に入った後、ゴロゴロしながらピッピってやる感じ」だと使用場面を説明する。一方で、受け入れてもらえない場合もあり、「ふざけてるのかと怒り出す方もいる。せっかくこんなムードなのに10項目入れさせるなんてということになる」とも明かした。
性犯罪、男女間トラブルに詳しい弁護士の加藤博太郎氏は「ホテルに行ったからOKではない、性行為するつもりはなかったと言われて、実際に有罪・実刑判決になったケースを私自身も経験している」と語った。
また、同意記録の意義について、「同意したことで、実際に被害を訴えるのをやめようかという方向に働く可能性もある」と述べる。一方で「同意後に気が変わることはいくらでもある。同意はいくらでも撤回できるものであり、アプリを使ったからといって万全ではない」とも付け加えた。
■同意を取らなかったことで200万円支払った男性
