「情報漏洩」「キルスイッチ」の懸念も…自衛隊へのパランティアAI導入を専門家が解説

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■「計画を立てるのが早くなる」メイブン・システムの実像

高橋杉雄氏
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 防衛研究所・上席研究官の高橋杉雄氏は、メイブン・システムについて、「もともとはアフガニスタンの時に、いろんな待ち伏せや即席爆弾で米兵の死者が非常に多く出たので、そういう被害データを一括でまとめてちゃんと予測できるようにするという問題意識から始まっている」と説明する。ただ、「AI に対する抵抗感は実は米軍の中にもあったので、なかなか使われなくて、ようやく使われるようになったのは最近だ」。

 メイブン・システムの特徴として挙げるのが、攻撃目標への弾薬割り当ての効率化だ。「例えばターゲットが10隻いたとして、10隻の船に対してこちらのミサイルが100発あったとする。それぞれ性能が違うミサイルをどう割り当てるか、これまで人間が手作業でやったりエクセルを使ってやったりしたものをコンピューターが決めてくれる。何十倍か早くなる」。

 同時に、過大な期待をけん制する言葉も添えた。「メイブンで攻撃目標を決めたからといって、いきなりミサイルが10倍のスピードで飛ぶわけではない。計画を立てるのが早くなる。実際にミサイルが飛んで当たるまでの速度は全く変わらない」。

 自衛隊への具体的な活用イメージについては、「自衛隊はまだパランティアを入れると決めていなくて、国産も含めてまだ考えているところだ」とした上で、「参謀役は膨大な書類仕事が必要で、どの弾でどこを攻撃するか、給油計画、どこにミサイルを集積するかといった膨大なエクセル仕事を、意思決定支援としてやってもらうというのが一つ考えられる」と述べた。

■「キルスイッチ」の懸念とデータ主権 同盟国共通のジレンマ
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