■「ずっと持ち家に住みたいけど不安、住み替えたい」高齢単身化が生む住まいのミスマッチ
追手門学院大学・葛西リサ教授は、高齢者の住まいへのニーズについてこう解説する。「日本はもう言わずと知れた持ち家社会で、圧倒的大多数が持ち家に住んでいる。子どもが(面倒を)見てくれる、家族に看取られながら死んでいくというライフストーリーがあったが、今は子どもは見てくれない、さらには子どもを産まない、家族を形成しない。持ち家社会と、そこに住んでいる我々がミスマッチを起こしている」。そのうえで「単身化が進む社会では賃貸需要がどんどん進んでいくが、高齢期になると賃貸住宅は過齢の不利がある。できれば緩やかにつながりながら自由が制限されないような住まいを求めているが、なかなかそういうものがないというのが現状」と述べる。
葛西氏はさらに、今後の深刻さについても言及した。「これから6人に1人が氷河期世代で、その人たちが高齢期に入っていくと、家族もない、貯金もない、低年金という人がどんどんと単身で高齢期に入っていく。国が持っている住宅や空き家もたくさんあるので、そういうものにケアをどうやって付合させて入居していただくかを考えないと、国は破綻するんじゃないかと思っている」と警鐘を鳴らす。
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