■信頼を築く「段階的アプローチ」と多様な大人が関われる環境整備
フリーアナウンサーの柴田阿弥氏は、若者に寄り添う姿勢を評価しつつも、命や安全に関わるリスクに対して警鐘を鳴らした。
「孤独にさせないことはすごく大事なテーマである一方で、傾聴だけで本人が抱えている問題が解決しない場合もある。虐待が疑われるような緊急を要する事案については、本人が望んでいなかったとしても、未成年の場合は一定の強制力を持って児童相談所などの行政に繋ぎ、保護することも命を守るために必要だ」と行政介入の重要性を語った。
加えて民間支援のあり方についても言及し、「『なんとなく良さそう』で終わらせず、NPOが行う施策についても政策と同じように成果と効果を検証するべきだ。その後を検証していかないと、本当に必要な支援が日本全国で再現性を失ってしまう」と、客観的な効果検証の必要性を求めた。
認定NPO法人「D×P」理事長の今井紀明氏は、大阪・ミナミの「グリ下」での活動を振り返り、行政や公的機関に繋がりにくい若者との関係構築の難しさを語った。
今井氏は「最初は施設を作るのではなく、道頓堀でのテント活動から始めた。食事を提供しながら週1回関わり、7カ月ほどかけて少しずつ喋れるようになっていった。初めて来た子が個別の面談や相談に繋がるまでには平均で9カ月かかる」と説明。初めから悩み相談を求めるのではなく、否定せずに雑談を重ねる重要性を強調した。
その上で、若者が安心して関われる環境づくりについて、「髪色や背景を含め、多様な『バラエティに富んだ大人』が支援に関われるような設計が必要だ。男性への恐怖心や初対面への警戒心を持つ子もいるため、社会の側がどのようにして喋れる環境や居場所を整備していくかが問われている」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)
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