■アメリカの若者の変化「金持ち=成功者だと見なくなった」
明治大学政治経済学部教授の海野素央氏はマムダニ氏の人気の背景を、世論調査のデータとともに分析する。「FOXニュースが7月17日から20日に行った全国世論調査で、民主党支持者に限ると社会主義に好感を持てると答えた人は52%、好感を持てない人が43%だった。エコノミストの調査でも資本主義が良いシステムだと答えたアメリカ人は44%しかいない」と述べ、「マムダニ氏としては非常に票が集まる状況にある」と語る。
また「トランプ大統領の純資産は約1兆230億円、ベッセント財務長官は1100億円、関税交渉を担ったラトニック商務長官は3460億円。伝統的にアメリカでは『金持ち=成功者』だったが、今の若者はそう見ていない。超富裕層が大統領職を利用して富を得ていると見ている。だからマムダニ氏、オカシオ=コルテス氏、バーニー・サンダーズ氏の意見が刺さる」と説明する。海野氏は2018年にオカシオ=コルテス氏の選挙対策事務所でニューヨーク市ブロンクス区を個別訪問した経験を持ち、「その時に学生が『資本主義はダメだ、社会主義で富を分配するんだ』とはっきり言っていた。今はもっとすごいと思う」と述べた。
中間選挙への影響については、海野氏は「民主社会主義の候補対MAGA候補という構図になった時に、敗れた民主党主流派の支持者たちが果たして民主社会主義の候補に入れるのかどうか、投票に行くのかどうか。棄権したらトランプ氏に有利になる。そこが注目だ」と語る。
打木氏は若者の動向について、「本当の平等というものをアメリカは考えなければいけないと言い始めている。マムダニ氏の『富を分配する』という考え方は、聖書に一番近い。キリスト教の聖書の考えが道徳的なベースにあるところで、富を持っている人が分け与えるというほうに、クリスチャンの人たちが動いていくと面白いかな」と見立てた。
森川氏はAIによる雇用喪失という新たな要因も付け加える。「若者は今AIが大嫌いで、スタンフォード大学の卒業式でもブーイングが起きている。いい大学を卒業しても就職が決まらないということはアメリカで先に起こっていて、学費に毎年1000万円払って職なしという状況。そういう流れからも急進左派への支持が来るのではと個人的には思っている」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)

