梨5000個の盗難被害、オーナーによる詐欺的被害→被害にあった農家の男性が被災地で炊き出しや支援物資、現地で目にした“助け合いの輪”

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 石原さんが言う「梨農家の男性」とは佐々木浩喜さん(54)だ。福岡県うきは市から駆けつけた佐々木さんは自宅を朝5時に出発し、ありったけの支援物資5トンをトラックに乗せて被災者に届けていた。「少しでも恩返しできれば。僕も助けてもらえたので。広がったらいいと思います」。

 佐々木さんは7月、自身の梨農園で何者かによって梨5000個、200万円相当を盗まれる被害にあっていた。「またかって感じかな、今回は。俺何かしたかなと思いますよね。恨まれているのかなと思いますよね。同じところだけをとられて」。

 梨の窃盗被害は去年に続き2年連続。その梨農園は市街地から離れた山林の中にある。なぜあえてこの場所が狙われたのか、頭を悩ませる。

 被害に気づいたのは7月17日、カラスよけの模型を確認するため奥まで入った時、梨が忽然と消えていた。盗まれた梨は出荷までにはまだ少し早いものばかりだった。佐々木さんはジュースやジャムなどの加工品用として転売する目的ではないかと推測。「姿形もなくなってしまうと我が子をさらわれた感じ」と胸中を明かした。

 佐々木さんは5代目となる米農家。15年前に脱サラし、父親の指導の元、米づくりの他に梨も栽培。先代の父親が精魂込めて作りあげた梨栽培を受け継いでいた。特に梨栽培は繊細で手間暇がかかり、糖度の高い美味しい梨が出来るまでにはまだまだ修行が必要と話す。

「来年この木がどのくらいになるのか、邪魔になるのか、日陰にならないのか、そういう向きも考えながらやっていきます。そういう技術の選び方がまだ親父がすごいので、そういうところが僕はまだできないので。糖度が高いんです、親父の作り方がすごく上手いので。剪定の仕方から変わってくる。糖度が13度くらいある。自慢の梨でどこに出しても恥ずかしくないくらいの梨。親父の梨が好きなので僕も頑張ってサポートしていた」(佐々木さん、以下同)

 去年に続く窃盗被害に、父親の国義さん(79)の落胆は言葉にならないほどで、「完全に心が折れた」と佐々木さんに打ち明けた。「もう梨は終わりじゃ」と口にしていたという。

「もう今回は本当にかなりへこんでいます。『絶対にやらない』と言っている。『梨は絶対にやらない』と。ここでやったらまた盗られるんじゃないかと。何かあるので僕もここはもうしんどい。気持ち的にも」

オーナーによる詐欺的被害も
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