「父親のように見守ってくれる存在」――役所広司と27年ぶりの再タッグで陥った“感覚”

――役所広司さんとは西島さん初主演映画『ニンゲン合格』(1999年)以来の映画共演ですよね?再会の感慨はありましたか?
西島:役所さんは、いつも大きさを感じる方です。どんな場面でも豊かなシーンとして成立させてしまう方で、自由に演じながら、状況やキャラクターを深く読み込んでいると感じます。今回も、改めて凄いなと思いました。毎シーンが、なるほどと唸らされることばかりでした。偶然ではありますが、『ニンゲン合格』と『時には懺悔を』で役所さんと僕が演じた役柄の関係性には近しいものがあります。ある種、役所さんが父親のように見守ってくれる存在というのか。僕が苦しい思いを抱える役で、役所さんは同じようにその苦しいものを見ていても、どこか超越したところがあるようなキャラクターで…。今回、役柄的には苦しい気持ちではありましたが、一緒に演じるのはとても楽しかったです。
――撮影の休憩中に昔話に花を咲かせたりしましたか?
西島:残念ながら僕にそこまでの余裕がなかったので、当時の話をする機会はありませんでした。でも『ニンゲン合格』は思い出深い作品です。役所さん、菅田俊さん、麻生久美子さん、哀川翔さん、大杉漣さんがいる現場で、控室は一軒家の大きな部屋でした。撮影がない時はみんなでそこに集まってゴロゴロしたりして。あの当時僕は28歳くらい。忘れられない大きな体験になっています。
――西島さんが演じる無骨な佐竹にレイモンド・チャンドラー的ハードボイルドを感じました。ハードボイルドものに惹かれる傾向はあるのでしょうか?
西島:レイモンド・チャンドラーは好きですが、特にハードボイルドものに惹かれるという事はありません。僕はコメディもやっていますし。役柄やジャンルに惹かれるというよりも、脚本だったり、監督だったり、共演者の皆さんだったりと、作品によって、惹かれるものも違います。今回、佐竹を演じるにあたっては、ハードボイルドを意識していたわけではなかったので、衣装さんから重そうな革のコートを提案された時には驚きましたが、監督の演出を含め、それらを積み重ねて、佐竹というキャラクターを作っていきました。
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