
福井では10年ぶりの事態、四国では取水制限が始まりました。各地で渇水が進む中、国連が世界に警告している「水破産」の危機、世界で今、何が起きているのでしょうか。
“渇水”10年ぶり異変
地面はカラカラに乾いていて、ひび割れてしまっています。今いるのは九頭竜湖の底で、辺りを見回してもかなり水位が下がってることが分かります。
スタッフが立っている場所、普段は水位が高く、一面湖が広がっている場所です。
水位が下がっているのは、福井県大野市の九頭竜湖です。ここから直線距離でおよそ7キロ離れた場所にダムがあります。
九頭竜川ダム統合管理事務所
牧野貴久課長
「雨が少なくて、かなり水位は下がっている状況。例年と比べると半分以下」
貯水率は5月にはおよそ78%でしたが、今月19日は、25.3%まで下がっています。このレベルの水位低下は、10年ぶりだといいます。
「雨が降らないのも“災害”」
例年、ヤマメやイワナ釣りを楽しむ人が訪れていますが、レンタルショップは9日からボートの貸し出しをストップしました。運営する藤原さんは、ここ3年で急な変化を感じているといいます。
レンタルボートを行う
スポーツワールド 藤原秀揮社長
「ここの水深は2~3メートルくらい、我々の背丈の倍はある。ここ3年、夏の時期にこういう状態」
周辺では、8月に入って0.5ミリ以上の雨を観測しておらず、降水量は平年の23%にとどまっています。
藤原社長
「お盆時期は完全に休業状態なので、かき入れ時期にこの状態はなかなか厳しい」
国交省によると、現在11の水系で節水が呼びかけられています。
高知県の早明浦ダムは貯水率が19日、およそ35%まで下がりました。四国4県に分水され、四国の水がめと言われるダムです。
水位の低下を受け、早明浦ダムでは、19日午前9時から第3次取水制限が始まりました。香川県へ分水する水の量を半分に減らすということです。
6月末は貯水率100%でしたが、今月19日はおよそ35%です。わずか2カ月で、60%以上下がったことになります。
カメラを動かすと、どこまでも白い岩肌が見えてしまっています。
村役場の旧庁舎です。1970年代、一帯はダム建設によって、およそ300世帯が水没しましたが、今回の渇水で再び姿を見せました。
国連が宣言 「世界は水破産」
渇水は日本だけのことではなく、世界でも水不足が深刻です。
インドネシアの貯水池の底から出てきたのは廃虚群です。4カ月間にわたる渇水で、住宅やモスクなどが姿を現しました。
干ばつが続くルーマニアでは、水位の低下が問題となっているドナウ川の岩盤を海軍が弾薬で爆破しました。原発の冷却水を確保するため、水の流れを変え、原発へ水を引き込む狙いがあるといいます。
国連は、こう世界に警告します。
国連大学 水・環境・保健研究所
カーヴェ・マダーニ所長
「『地球規模の水破産』の時代に入ったことを宣言する」
水の破産状態とは、数十年にわたる過剰利用、汚染、そして気候変動による影響が、多くの水システムを回復不能な状態に追い込んだことを指します。
カーヴェ・マダーニ所長
「水システムの改善は気候変動や生物多様性の損失を抑えると同時に、その国にすぐ恩恵をもたらす」
(2026年8月19日放送分より)
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