■「高校までは与えられる勉強」塾講師は学び方自体の問題も指摘
大学受験では、合格することが大きな目標になりやすく、入学後の授業の内容や必要な基礎知識を十分に把握しないまま進学する学生もいるという。根岸氏は「割と難関大学の学生に多いのが、教科書を読まない。高校の進学校では教科書を読んでじっくり考えるなんてことはしないで、先生が自分の資料を使ってどんどん先に進めていく。『これを覚えろ』と覚えたら次に進む。高校2年までに高校3年までの課程を終わらせて、あと1年で受験対策をする。大学でも、先生がそういうことを与えてくれるんだと、ほとんどの学生が思っている。」
「例えば電磁気学だったら『アンペールの法則』、『ビオ・サバールの法則』、『〇〇の法則』というのがたくさんあるが、一体それはどうしてそんなにいろいろあって、どういう関係があるのかを、教科書を読んで自分の中でそれを考えないといけない」と指摘する。
一方で、塾生に単位を取ってもらうためには、やはり進学校型の授業をしなければならず、「私は教育者ではなく『サービス業』なので、試験に受からせてあげないといけない。教育者っぽくやりたい気がするが、今はサービス業しかできていない」とジレンマをにじませる。
大学側のサポート体制については「そういう子に対して補足の授業をしてあげないで、いきなり大学1年生の数学とか物理をやってもついていけない。(学生を)取った以上は、ちゃんと大学の授業についていけるだけのレベルに引き上げてあげる必要があるのではないか」と話した。
入試制度の変更コストと、高校・大学間で生じるギャップ
