■外国人労働者は過去最多も「外食」枠が上限に…
ゆで太郎システム代表の池田智昭氏は、外国人採用を始めた経緯について「2017年から2018年ごろに人員確保が難しくなってきた。日本人も募集しているが、決定的に足りない」と説明する。当初は外国人向けに募集を出していたわけではなく、技能実習から特定技能へと資格を切り替えた人たちが、日本人も含めた枠に応募してきたのが始まりだったという。
特定技能制度については「外食だけで20万人は足りないと思う。枠が5万人では話にならない」と述べ、受け入れ枠の少なさに不満を示した。「このまま外国人が少ししか取れなくなったら、出店計画を減らすとか、24時間営業を短縮するとか、定休日を設けるといったマイナスの対応をせざるを得なくなるかもしれない」と懸念を示した。
外国人労働者と日本企業をマッチングするジンザイベース代表の中村大介氏も、現場の状況を語る。「日本人を採用することが優先順位の一番にあるので、そこには広告費をかけている。それでも採れない場合は省力化やAI導入で効率化を図ってもいる。それでもなかなか人が採れない、特に地方の会社となると、外国人採用が最終手段になることが多い」という。
人手不足の構造についてフリーアナウンサーの柴田阿弥は「人口そのものが足りないことによる(働き手の)供給不足と、今の賃金や待遇では日本人が集まらないというミスマッチの2種類があると思う。どちらなのか」と質問すると、中村氏は「両方だ」と回答。池田氏も「事務職を募集すれば、日本人は山ほど来る。日本人はみんな現場で働きたがらない。190万人が失業していても有効求人倍率が1.2なのは、仕事を選んでいるからだ」と補足した。
■ひろゆき氏「安く働く外国人労働者を入れるほど日本人の給料は上がらない」
2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は、外国人労働者の受け入れ拡大に対して根本的な問題を提起した。「安く働く外国人労働者を入れれば入れるほど、日本人の給料は上がらなくなる。イギリスがEUを離脱して外国人が来なくなった結果、皿洗いの時給が約2700円になっている。若い人が肉体労働をして家庭を持ち、子どもを作れる経済力を持てる。残念ながら今の日本では、安い給料で固定化されるような労働力を国が提供しているから難しくなっている」と述べる。
さらにひろゆき氏は、外国人労働者が増えることで日本人のスキル蓄積が阻まれるという点も指摘した。「本来、人は働いて経験を積み、スキルを上げて生産性を上げていかなければいけない。それを阻害する要因になっている。フランスのマクドナルドにはほぼ9割の店舗でタッチパネルが導入されているが、日本がそれほど普及していないのは『人間が安い』から。安い人間で回し続ける構造が機械化への設備投資を阻んでいる。人間が高くなれば機械化して生産性が上がる」と説明する。
池田氏は「賃金が安いというのはそうかもしれないが、生産性が低いから収益が少ない。値段をどんどん上げようとすれば今度はお客様が来なくなる。そのバランスを合わせていくしかない。ただ、物価が上がる時は先に物価が上がって給料が追いついていく。1990年ごろのインフレ時代がまさにそうだった」と反論した。
また池田氏は特定技能制度について「特定技能の外国人は日本人と同等以上でなければいけない。むしろ寮の費用や管理費が余計にかかっているのに採用するのは、外国人の方が生産性は高く、真面目だから。ミャンマー出身の社員は毎月10万円を国に送っているが、2か月分で向こうの年収分になる。家族を支えるために来ている」と、外国人労働者のモチベーションの高さを強調した。
■かつての技能実習制度「東南アジアの人を労働搾取していた」

