■AIを使ってもコミュニケーションを100%排除するのは難しい
一方、ビジネス書の著者・黒坂岳央氏は、コミュ力は今こそ必要だという立場だ。黒坂氏は前提として「ここで言うコミュニケーション能力は、仕事のものとプライベートや飲み会といった人間交流のものとを完全に分けるべき」と強調。仕事におけるコミュ力については「共通語みたいなもの」と表現する。
「敬語で話すことによって円滑にコミュニケーションできるように、仕事における共通語として、全く初対面の人でも一定のやり取りができる。これはまず必要だ」AIについても「入り口は作れるが、上司に報告する場面で『なぜこの判断をしたのか』と問われたとき、AIでは出せないコミュニケーションが発生する。100%排除するのは現実的に難しい」と話した。
また黒坂氏は、コミュ力の本質について「損しないためのスキル」と捉え直す。「喋ることがコミュニケーション能力という風潮があるが、むしろ喋りすぎる方がマイナスで、相手の話を傾聴している方が『よく聞いてくれたからまた会いたい』と思われる。聞き上手もコミュニケーション能力の要素の一つ」と説明した。さらに「コミュニケーションは“手順”だと思っている。結論から話すとか具体例を出すとか、分かりやすく伝える技術は確立されていて、誰がやっても再現性を高く伸ばすことができる。伸びしろの差はあっても、伸びるのは伸びる。だったら全員、技術を磨いた方がいい」と持論を述べた。
自身も“元コミュ障”だと明かす黒坂氏は「ビジネスのテーマについてなら今みたいに話せるが、全く知らない人と雑談してと言われると全然話せない。コミュ力とは、雑談か仕事かで分けて、仕事なら共通語として考えることが大事だ」と続けた。
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