■「あなたのためを思って」というオブラートに包まれた悪意の正体
犬山氏は、フレネミーについて「『あなたのためを思って』『友達だから言うよ』と巧みにコーティングして嫌なことを言ってくる感じ。言葉自体は最近聞くようになったが、昔からこういう人は絶対にいたし、自分も昔やってしまったかもしれない。若者の間だけでなく大人にもあるだろう」との見方を示す。
その厄介さについて、「言われた側が『あれ、私が悪いのかな?』と思わされてしまう。それで距離を置こうとすると、今度は『私が逆にいじめていることになるの?』と悩んでしまう。そう思わせるのもフレネミーの巧みさ」と分析する。
さらに、この問題は若者の間でより深刻になりやすいと指摘する。「学校という場に行かなければならず、毎日嫌でも会わなきゃいけない。大人なら『この人、無理だ』と思ったらある程度距離を取れるが、子どもはなかなか距離を取るのが難しく深刻化しやすい」。
また、大人における同様の関係性として「ママ友」を挙げる。「ママ友も『友』とついているが、子どもがクラスでつながっているから変なことはできず、逃げられなかったりする。そこで悩んでいる人の悩みと近いのではないか」とした。
嫌いなら離れてくれればいいのに、なぜ離れてくれないのか。犬山氏は「自分の心に欠けているものを人を使って埋めようとしているのだろう。こちらをコントロールして満たそうとしているからこそ執着してくるのではないか」との見解を示した。
これは、相手を少し下げて自分の優越感や承認欲求を満たそうとする「マウント(マウンティング)」や、犬山氏が名付けた「クソバイス」にも通じるという。
「クソバイスとは、クソみたいなアドバイス。『あなたのためを思ってアドバイスするのよ』という体で、めちゃくちゃ上から目線な持論を押し付ける。例えば『早く結婚しないとまずいよ』『子ども一人だとかわいそうだよ』『女なんだからもっと愛嬌が大事だよ、もっと笑わなきゃ』といったもの」と説明し、友達という殻をかぶった敵意や悪意が、人々を苦しめていると語った。
(『わたしとニュース』より)
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