将棋の早指し団体戦「JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026」の決勝戦、北関東ブリッツァーズ 対 中国・四国ナヴィセトスの対局が中継され、第1ステージの全5局を終えて中国・四国が3勝2敗で一歩リードを奪った。持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算という過酷なフィッシャールールのもと、5本先取で優勝が決まる本大会。対局前に持ち時間を削って先手番を奪い合う新ルール「先手番入札制度」が各局でドラマを生み出し、息もつかせぬ白熱の展開となっている。
【中継】北関東VS中国・四国 決勝戦は第2ステージへ!(生中継中)
注目の第1局は、北関東の木村一基九段(53)と中国・四国の増田康宏八段(28)が激突した。「私としては思い切って」と1分2秒を入札して先手番を得た木村九段に対し、増田八段は23秒と決断。矢倉模様から力将棋へと進む中、千日手も辞さない巧妙な駆け引きで相手に読みを絞らせなかった木村九段が133手で勝利し、解説を務めた深浦康市九段(54)も「さすがの増田さんも翻弄された感があります」と舌を巻いた。
しかし続く第2局では、北関東監督の羽生善治九段(55)の猛攻を凌ぎ切った中国・四国の吉池隆真四段(22)が172手の大激戦を制し、星を五分に戻した。羽生九段は1分5秒を投じて先手を取り優勢を築いたものの、割り切って0秒を提示した後手・吉池四段の類まれなる粘り強さと逆転術が光る一局となった。
勢いに乗る中国・四国は、第3局の“タツヤ”ダービーでさらなる強さを見せつけた。北関東の三枚堂達也七段(33)が3秒を入札したのに対し、中国・四国の菅井竜也八段(34)は弟弟子に“入札代打”を依頼。中国・四国の藤本渚七段(21)が兄弟子に代わって1分18秒と大きく時間を削って菅井八段の先手番をもぎ取ると、三間飛車からの絶品な切り返しで137手で圧勝した。深浦九段が「巧い振り飛車の指し回し」と称賛する快勝劇だった。
第4局でも、中国・四国は止まらない。北関東の佐藤天彦九段(38)が「弱めに」と7秒を提示した裏で、「ギリギリで先手を取りに行って、取れなかったら仕方がない」と19秒を入札して先手をもぎ取った藤本七段が雁木の出だしから躍動。激しい攻防の末に苦しい場面を3六銀と冷静に踏みとどまり、持ち前のスピードを発揮して123手で大きな3勝目を挙げた。
北関東・藤井六冠「ここからが踏ん張りどころ」
