将棋の伊藤匠王座(叡王、23)に広瀬章人九段(39)が挑戦する第74期王座戦五番勝負第1局が9月2日に行われ、広瀬九段が勝利を収めて4年ぶりのタイトル戦を白星で飾った。終盤まで優劣不明の激戦が繰り広げられる中、広瀬九段が手厚い指し回しを見せ、悲願の初奪取へ向けて好発進を決めた。
広瀬九段は本局を振り返り、序盤から相掛かりの研究テーマに誘導し、歩を打ち込んで後には引けない激しい展開へ持ち込んだと明かした。昼食休憩明けには相手玉の隙をとがめて両取りをかける好手を放ち、「感触としては悪くないかなと思いました」と確かな手応えを口にしている。王座戦特有の夕食休憩を挟む1日制の対局については、「2日制と比べると展開が速い」と語りつつも、本局では持ち時間の面で余裕を持てたことが大きな勝因に繋がったと分析した。
開幕前のインタビューで、広瀬九段は現在5歳となる愛息について問われると笑顔が溢れる場面があった。「ただでさえ家を回すのが大変なところにタイトル戦なので、家族には迷惑かけることは決まってるんですけど、なんとかいい結果を出せるようにしたいです」と語っていたベテランは、大舞台でトップ棋士としての実力を証明し、家族への思いを胸に最高のスタートを切ってみせた。
「とうちゃんつえええーー!」「広瀬九段の準備が凄かった!」




