「意思の弱さの問題ではない」ハーバード大准教授が苦言
まず内田氏は、この「ドパガキ」という言葉について「気をつけて使わなければならない言葉」だと警鐘を鳴らす。
「ドーパミン自体は悪いものではなく、楽しい気持ちを感じたり何かに挑戦したりするために絶対に必要な神経伝達物質。さらに『ガキ』という、まるで子ども自身に問題があるかのように聞こえてしまう。今の子どもたちはデジタル環境の中で育っていて、そのデジタル環境、デバイス文化を作ったのは紛れもなく大人。その大人の作った環境の中で育った子どもたちがこういう傾向にあるという現象に関して、『ガキ』という言葉で子どもを揶揄するのは、矛先が違うのではないか。子どもに対して責任を求めるのではなく、私たち大人も含めてこの環境とどのように付き合っていくかという問題提起の方に向かえたら良いのではないか」(内田舞氏、以下同)
番組では「娘たちがドパガキだと感じる」と話す40代の父親を取材。“スマホ漬け”の生活の中でも、インプットしたものを現実世界でアウトプットし続ける娘たちの様子に「一概に『悪ばかり』とも言えない」と話していた。
番組の最後に内田氏は、改めて「『ドパガキ』は子どもたちのラベルにはしたくない言葉」だと述べ、次のように苦言を呈した。
「今の子どもたちは、大人でさえも手放すのが難しいデジタル環境の中で育っているにもかかわらず、その中で育つ子どもたちに関して、子どもたちの意思の弱さの問題のようにこの問題を理解するのはやはり違うと思う。子どもたちの問題と捉えるのではなく、やめにくい世界の中でどうすれば子どもたち自身が主導権を持ってデジタルを使いこなしていけるのかを考えること、そしてデジタルの楽しさを奪うのではなく人生にはいろいろな楽しさがあることを知るための余白を持っておくことが大切だ」
(『わたしとニュース』より)
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