パランティア、アンドゥリル 両社幹部が語った“ヒトの意思”の重さ「重要な結果をもたらす決定は必ず人間がするべき」

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■防衛産業でもソフトウェア中心の新興勢力に脚光

防衛システム、どこまで必要か
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 防衛研究所上席研究官の高橋杉雄氏は、この2社について「防衛産業は長年、、軍艦や戦闘機といった重厚長大のメーカーが占めていた。そこにソフトウェア中心の新しいスタートアップが勃興してきた。パランティアが先駆者であり、その出身者らが立ち上げたのがアンドゥリルだ」と説明した。

 両社は競合するだけでなく、協調する面もある。高橋氏によると、アメリカ陸軍が新たなハイテク陸戦システム「タイタン」は両社との契約で、「お互いが得意分野を重ねてものを作っている」状況にあるという。

 パランティア・テクノロジーズ上級副社長兼日本防衛事業責任者のクリストフ・マークソン氏は、日本参入の理由を3点挙げる。「日本はアメリカの最も重要な同盟国であり、この地域の友好国でもある。同盟国を支援したい中で、日本の優先度は大変高い。そして日本のエンジニアは大変素晴らしい。優秀な人材を雇用できることが重要だ。また日本はビジネスをするのに素晴らしい場所で、マーケティングよりエンジニアリングのクオリティを大事にしている国に来ることは素晴らしいと思う」と述べる。

 アンドゥリル・ジャパン代表のパトリック・ホーレン氏は、防衛省との距離を重視する姿勢を示す。「防衛省に近くありたい。防衛省の優先事項に合わせて、日本の防衛安全保障の必要事項にきちっと沿っていきたい」と語る。また、「私はアメリカ海軍に30年いて、日本の海上自衛隊の方々とよくやり取りをしていた。私自身、日本には個人的に非常に強い思い入れがある」とも明かした。

 マークソン氏は、パランティアのMSSが果たす役割について、「データやオペレーションの情報を、違ったソースから統合する一つのプラットフォームにして、より早く、より良い、透明度の高い決定ができるようにするものだ。将軍からずっと下の(現場部隊の)レベルまで、決定を下す立場の人が同じ情報ベースにおいて決定を下すことができる」と説明。過去には資料のスライドでブリーフィング(作戦前の説明や状況共有)し、そのため情報伝達に遅延も生じていたが、このシステムによって同じプラットフォームで同時に状況を把握できるようになるという。

 実際にアメリカ中央軍の司令官は「数カ月あるいは数時間かかったプロセスを数秒で実行できる」と評価しているという。防衛省の概算要求に関する資料にも、AIが状況を把握・分析・予測し、攻撃した場合の効果やリスクを評価するフローを示すイラストが盛り込まれた。

 一方、ホーレン氏はアンドゥリルが担う役割について、「現在の紛争を分析していると、意思決定の余地をどう最大化できるかが最も重要とされている。同時期にいろいろなことが起きる中で、先進技術を使って厚みのあるデータからいかに抽出し、実際の行動につながる情報に落とし込むかが重要だ」と述べる。

 アンドゥリルはAIシステムに加え、実際のドローンやミサイルといった兵器も開発・製造しており、AIシステムと一体運用できる点が特徴だ。ホーレン氏は日本製の部品のみで製作したドローンについて、「デザインから実際のプロトタイプまで4カ月で作り、しかも日本の部品を使って最初から作り出した。海外の部品に頼らずに済むので、経済的な強靱性と戦略的な独立性を保つことができる。私たちは日本の企業、労働者、部品をどう生かせるかを考えている」と説明する。また少子化・人口減少への対応という観点から、「より少数の人間で最大限の能力を発揮するために、自律型・自動化システムが出てきている」とも語った。

■「重要な結果をもたらす決定は、必ず人間がするべき」
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