2001年9月1日、東京・新宿区歌舞伎町のビルで火災が発生した。午前1時ごろに出火し、3階と4階にいた飲食店の客や従業員らが逃げ遅れた。ビル内にいた44人が死亡する大惨事となった。放火の可能性が高いとされるが、いまだ何も分かっていない。
しかしこの火災について未解決事件として声を上げる遺族は、決して多くはない。「言いたくても言えない」その葛藤を火災当時、警視庁捜査一課の特殊犯罪対策管理官で、現在は世田谷一家殺人事件など、数多くの未解決事件の遺族を支援する、殺人事件被害者遺族の会「宙の会」特別参与の土田猛氏は代弁する。
「それはやはり歌舞伎町という地域、そして3階が麻雀店、4階は風俗のようなお店と、そこで働いていた人ということから『なんであんなところで働いていた』と。そういうことをなぜ止められなかったのかという自責の念と、それから他人のそういう印象を考えてしまう」(土田氏)
実際、火災から5年後の損害賠償請求裁判では、被害者44人中11人の遺族が参加を辞退している。被害者や遺族に対し「自業自得」という卑劣な誹謗中傷もあったという。
報道の前に立ち続ける数少ない遺族の存在こんな記事も読まれています

