■「ガラスのボール」を落とさない生き方と、“主体的な設計”の重要性
仕事と私生活のバランスについて、笹川氏自身もかつてTBSでADやアナウンサーとして働いていた経験を振り返る。「当時は仕事がすごく好きだったし一生やっていきたいと思っていたが、いずれライフステージが変わる中で、働き方と向き合うタイミングが来るだろうという意識は持っていた。そうなった時に、自分らしい選択を勇気を持ってしていけるか。特に女性は妊娠や出産があることを思うと大きなテーマだ」と語る。
また、りなさんが発言した「ワークインライフ」という概念について、川口氏は自身が聞いたあるビジネスパーソンの例え話を紹介した。「人間は、仕事、子ども、趣味、健康、家族など、たくさんのボールをジャグリングしながら生きている。その中で『健康』と『家族』の2つだけはガラスのボール。落としたら割れてしまう。このガラスのボールを割らないようにジャグリングしていくという考え方は、ワークインライフがあってこそ成り立つものだ」と述べ、私生活を犠牲にしない働き方の重要性を説いた。
さらに話題は、「なぜ『ネオバリキャリ』という新しい言葉を作る必要があったのか」という点に及んだ。笹川氏は、「働く女性を表現する時、『バリキャリ』や『ワーママ』といった言葉はあるが、探してもしっくりくる言葉がなかった。バリキャリは仕事にかなり比重を置くイメージ。仕事に向き合うベースがありつつ、プライベートもどちらも大事にしたいという思いを表現するために、令和の新しいキャリア像として『ネオ』をつけた」と説明する。
これに対して川口氏は、ジェンダーの視点から興味深い指摘を行う。「これまで男性側には、趣味も充実させつつバリバリ働いている人が普通にいたのに、別に名付ける必要がなかった。それがこと女性に対してだけ、バリキャリなどの言葉でくくってジャンルを分ける必要があること自体が象徴的。時代の過渡期を感じる」と述べた。
最後に笹川氏は、「自分で選ぶということが、やはり自分の心を満たした働き方につながるのかなと思う」と語り、自ら主体的にキャリアとライフを設計していくことの意義を強調した。
(『わたしとニュース』より)
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