インター校に通ったら日本語ができなくなった?新設校急増の裏で生まれる言語の問題 公立校に在籍しながら通う義務教育制度との“ねじれ”も

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■急増するインター校と義務教育の壁、そして“ダブルリミテッド”の懸念

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 国際教育評論家でインター校を経営する村田学氏は、現状について「文科省による明確な定義はないものの、英語で授業をする保育園や幼稚園が全国で800園ほどに増え、小中高に該当するスクールも118校あり、どんどん増えている」と解説する。

 小中学校は義務教育期間にあたるが、多くのインター校は学校教育法第1条に定められた「一条校」ではない。そのため、「親は小学校に学籍を置き、実際には子どもが行きたくないということで不登校扱いにしてもらう手法がメインになっている」と説明する。

 実際に10歳の長男がインター校、4歳の次男をプリスクールに通わせる母親のエマさんは、「公立校には在籍していない。就学義務違反になるのかもしれないが、そのような形を取っている」と語る。一方で、子どもがインター校に通うことで「毎日『学校、楽しかった』と言って帰ってくる。それだけ楽しい日々を学校生活で過ごせているのは良かった」と前向きな姿勢を見せた。

 しかし、課題となるのが言語習得だ。英語、日本語の双方で年齢相応の言語能力の発達に課題を抱える、いわゆる「ダブルリミテッド」も指摘される中、エマさんは「日本語の習得は並行して自宅でずっとやっており、漢字の練習や日本語の本をひたすら読んでいる。学校では英語のみという環境と切り分け、日本語の習得にはすごく時間がかかると実感しているためかなりケアしている」と家庭での苦労を語った。

 語学習得の難しさについて、現役保育士のてぃ先生は「子どもの語彙はある程度決まっており、例えば1000のうち、バイリンガルなら英語700、日本語300という風になる。親が日本語しか話せない場合、その300の日本語を使ってコミュニケーションを取らなければならない」と指摘する。

 その上で、「日本国内において過ごす上でのルールやマナー、価値観といった日本的な文化を伝えるのが難しくなる。全部インター校に任せるのではなく、家の中で日本語を切り分けてきちんとやらないと、学習言語が身についていなければ、、問題が解けないということもある」と警鐘を鳴らした。

 日・中・英のトリリンガルであるYuna氏は自身の経験から、「家庭で話しているだけではネイティブレベルにはなれない。言語は環境依存であり、年齢を重ねるにつれて外の世界に関心がいくからだ」との考えを示す。さらに、「インター出身の子は日本語と英語をミックスして喋ることがすごく多い。それを良しとしてしまうと結局中途半端になってしまう」と述べた。

 これに対し村田氏は、「中高生になると英語で考える癖がつき、日本語で抽象的なことを表現するのが難しくなり、英語と日本語のちゃんぽんになることがある」と実情を認める。一方、社会人になって日本の社会に入ると、丁寧語や謙譲語、尊敬語などを教わり、日本語力がついてくるケースも多いと説明。ダブルリミテッドになりかけるケースでは、親が予兆に気づき、日本語の先生をつけるなどして、国語や文化的背景を含めて教えることが重要だ」と対応策を提示した。

■日本の学校教育に「はまらない」子どもたちへの選択肢
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