■従業員の業務削減と迅速な仕入れ⇒販売の実現
AIの導入は、店舗スタッフの業務負担や労働時間の削減にも大きく貢献している。コモディイイダ川口リプレ店の関根茂之店長は、自身のAIイラストを活用したPOPについて「『もうちょっと髪の毛フサフサにして』と言ったらこれになりました」と笑顔で話す。
これまでのチラシ作りについては、「マグロだったらマグロのいろいろな写真がある。それを1枚1枚『これがいいかな』と探して貼り付けて…という感じだった。手間は結構かかっていたと思う」と振り返る。しかし、現在は「入れる商品を写真パチパチって撮って(会沢)部長に送るだけ」だとして、「楽になった」という。
さらに、業者に発注せずに自前で作成することで、商品の鮮度や「お買い得品」の提供にもつながっているという。
「きゅうり曲がっているだけ。漬物、サラダ、炒め物に最高のPOP欲しいです」(仕入れ担当者から会沢氏へのLINE)
バイヤーが市場で偶然出会った訳あり品。早く店頭に出したいが、そのためには「訳あり」の理由を説明するPOPが必要になる。連絡を受けた会沢氏は、AIでPOP案を制作し、すぐにLINEに添付する。
「いま買い付けるからPOPを作ってくれという形。チラシを出すのは、そのまま店に持って行く場合はすぐです。1〜2時間です」(会沢氏)
POP作成などの時間を短縮することで、仕入れたばかりの商品が迅速に店頭に並ぶようになった。また、客側にとっても、店舗を訪れるたびに違うお買い得品が並んでいることで、宝探しのように買い物を楽しめるメリットがあるという。
一部では違和感を持たれることもあるAI画像だが、会沢氏は「スーパーマーケットに求められるのはデザインの完璧さではないのでは」という。「完璧になれば格好いいなとは思うが、結構自己満足で終わるので。売れるPOPかどうかの方が大切かなと思う。全店の効率化につながって安く売れる方がお客さんに喜んでもらえるかなと」。
こうした取り組みに崔氏は、「人手不足の中では使うしかないと思う」「生鮮食品や旬のものは、今すぐ売る必要があり在庫をためられないため、AIを使ってすぐにチラシ化するのは非常に理にかなっている」と分析。
AIチラシの許容度 デパートとスーパーでは求められるものが違う
