■米中との大きな格差、自動運転「データ学習」の遅れに懸念
ワーキンググループなどの目標では、2030年度までに自動運転サービスの車両を国内に1万台導入することを目指し、2030年代には自動運転車両の世界販売台数シェアを約25%確保することを掲げている。しかし、アメリカや中国ではすでに事業化が進んでいる一方で、日本はまだ実証実験の段階にとどまっているのが現状だ。
これについて滝川氏は、「この実証実験が進んでいくこと自体は前進に見えつつも、アメリカ・中国との差が大きく開いているジャンルということは明確に指摘されている。日本は自動車で世界を牽引してきたが、この自動運転に関してとなると、アメリカや中国に先手を取られていて大きく遅れを取っているのが実態」と分析する。
その格差の要因として、走行データの不足を挙げる。「例えば、Waymoがこれまでに走行している累積距離は3.5億kmと言われているが、日本だとまだ40数万kmだ。自動運転の中核技術であるAIはデータ学習によって進化する。日本のいろいろな都市交通や生活スタイルにあった自動運転データがまだ全然ない。もちろん安全性は確実に担保していくべき要素だが、『あと3年で』と言っているとその3年間の間にどれだけ差が開くのかが気になる」と懸念を口にする。
自家用車の自動運転普及にはまだ長い道のりがあるが、自動運転技術が進めば人間による運転よりも事故が減るという見方もある。滝川氏は「本当にドライバーの担い手が高齢化している。高齢化の先には完全に不足するということがデータで明らか。特に地方、過疎地域においてこの自動運転が担える可能性はものすごく大きいと思う」と改めてその重要性を強調。
一方で、今後の課題について「これがいろいろな規制官庁の調整の中でスピードが鈍化してしまうと大きく遅れを取る。目標に掲げている『世界販売台数25%シェア』もどのくらいの実効性があるのかはちょっと心配」と語り、今後の動向を注視する姿勢を示した。
(『わたしとニュース』より)
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