「製造業は女には無理」創業120年超・信玄餅の老舗和菓子店 “跡取り娘”が語る苦悩…“偏見”残る男性社会での挑戦

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■老舗和菓子店の専務に就任した“跡取り娘”

金精軒製菓
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 明治35年の創業から120年以上続く老舗和菓子店で、甲州銘菓「信玄餅」の製造販売を行う「金精軒製菓」。4代目を父親が務める中、今年、専務取締役に就任したのが“跡取り娘”の小野珠央氏だ。

「多摩美術大学で映像制作を学び、デザイン制作をする会社を3年くらい経験しました。26歳の時に両親からきょうだいが呼ばれて、『誰か家に帰ってきて手伝ってほしい』と言われた。兄はもともと両親とすごく仲が悪かったので、きっと戻ることは私以上にないだろうなと思っていました」(小野氏、以下同)

 地元に戻るつもりはなく東京で就職した小野氏だったが、やむを得ない状況から実家の会社に入ることを決めたという。

「会社に戻ってきた当時の2〜3年間、従業員さんが不満をよく言っていたんですけれど、(育児休業から)復帰した時もまだ従業員さんが会社の文句を言っていた。会社の文句=親に対しての不満みたいに聞こえて、結構つらい気持ちになって」

 そうした中、ホームページのリニューアルという業務を経て“不満の本質”を知り、小野氏自身の会社への愛情につながっていったという。

「会社の良いところ・悪いところ、好きなところ・嫌いなところを炙り出すという作業で、そこでできたのが今のホームページ。最後にできあがった時に、残ってくれている今いてくれる人たちは会社のことをすごく愛してくれているんだということに気がついた。不満で言っていたのではなく、愛情で『もっとこうしてほしい』『こうだったらいいのに』と言っていたのが希望の言葉、大事な言葉に聞こえるようになった」

 これをきっかけに、小野氏は職人だけでなく販売員も巻き込んだ商品開発を目指し、従業員のパイプ役として奔走。「信玄餅を売る土産物店」というイメージからの脱却を図り、地域の特産品を使った商品の開発やパッケージにも力を入れ、和菓子店としてのブランド力の向上に取り組んだ。

「女には無理」男性社会に残る“偏見”の壁を乗り越えて
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