日本では「2人に1人ががんになる」時代を迎え、働きながら治療を続けるための環境整備が急務となっている。今年4月には、労働者の治療と就業の両立支援が企業の努力義務となった。しかし、会社へ病名を「公表」して配慮を得る道を選んだとしても、役職の変更や大幅な収入減といったシビアな現実に直面するケースもある。『ABEMA Prime』では、ステージ4のがんを明かして働く当事者と専門家を招き、オープンに働くことのメリットと、社会制度の狭間にある課題について考えた。
■「とても隠せる状況ではなかった」ステージ4での決断
会社員のかずさんは5年半前、大腸がんが肝臓に転移しているステージ4の診断を受けた。「人工肛門になる可能性もあり、大腸と肝臓の手術で入院することになったため、とても隠せる状況ではなかった」と振り返る。
すぐに会社の社長や同僚に事実を伝えると、社長からは「仕事のことはいいから、まずは病気を治してくれ」と温かい言葉をかけられた。公表したことで、「後ろめたい気持ちがなく、堂々と働くことができる」という最大のメリットを得られたという。現在も、社内のチャットツールのグループ機能を活用し、「自身の体調、血液検査の結果、今できる仕事とできない仕事」を一括で定期的に共有することで、周囲とのスムーズな連携を図っている。
■役員から平社員へ…「手取り10万円」の過酷な現実

