■「トランプの不満が国民の不満でもある」――メディアへの問い
作家の佐々木俊尚氏は、今回の問題をトランプ政権側だけの問題として捉えることに異を唱える。「CNNは毎日毎日トランプの悪口を書いている。うんざりするぐらいに。それはトランプだけがうんざりしているのではなく、多分アメリカ国民の多くも、日本からCNNを見ている人もうんざりしている」と述べ、メディアに対する不満が国民側にもあるがゆえに、トランプ政権がCNNを締め出したとしても一定の支持が生まれてしまうと指摘する。
「イデオロギー的な偏向をメディア側がある程度自制して、客観中立に近づこうとする立ち位置を崩してしまうと、結局こういうことが起きる」と佐々木氏は断言する。さらに日本の状況にも触れ、「高市政権は記者会見を減らして、Xでの投稿を増やし、内閣広報費を約10倍に増やした。メディア側はそれを批判するが、国民の側から見ると、新聞テレビが政権批判ばかりやってきたイメージが強いから、(政府が)直接発信した方がいいと思ってしまう。この構造にはメディア側の問題もある。それをメディアの人たちが自覚しない限り、この問題は解決しない」と語った。
エルドリッヂ氏も同調する。「議会とメディアに対する信頼度・信憑性が最も低いというデータがある。トランプの不満が国民の不満でもあると思う」と述べ、メディアが反トランプの報道を「必要以上のバッシング」に使っている可能性があるとも指摘した。
阿部氏も、取材現場での実態として「カメラがないときはメディアもトランプ大統領に対して友好的に話すが、カメラが入った途端に喧嘩腰になり、スタンドプレーに走るメディアもいる。メディア側も責任を持って仕事をすることが必要だ」と語った。
■FOXの矜持――「一貫性」が示したもの
