将棋の伊藤匠王座(叡王、23)に広瀬章人九段(39)が挑戦する王座戦五番勝負第3局が10月2日、北海道虻田郡ニセコ町の「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」で行われ、午後5時から40分間の夕食休憩に入った。激しい研究合戦から一時は千日手模様となった本局だが、昼食休憩明けに先手の広瀬九段が打開を選択。しかし、伊藤王座が研究の深さを見せてリードをぐんぐんと拡大し、ペースを握って夜戦を迎えることとなった。
本局は広瀬九段の先手で相掛かりの戦型となり、序盤から互いの研究がぶつかる超急戦に発展。午前中から同一局面が繰り返される気配が漂い、解説陣からも「千日手(になる確率は)95%」の声が上がるほどの緊迫した局面を迎えていた。
昼食休憩が明けると、局面を打ち破ったのは先手の広瀬九段だった。千日手を回避して局面の打開へと舵を切ったが、伊藤王座はこの展開も織り込み済みだったか、淀みない足取りで応戦。伊藤王座の研究ルート通りに進行しているとみられ、正確な指し回しで徐々に優勢を確立すると、そのままリードを大きく広げていった。ABEMAで解説を務める宮嶋健太四段(27)も「粘りようがない。粘る手段が複雑すぎる」と言及するほど、広瀬九段にとっては非常に苦しい展開となっている。
王座初防衛に向けて大きなリードを奪った伊藤王座がこのまま一気に押し切るのか、それとも苦境に立たされた広瀬九段が夕食休憩を挟んで決死の粘りを見せるのか。勝者がタイトルへ「王手」をかける大一番は、いよいよクライマックスとなる夜戦へと突入する。
伊藤王座、広瀬九段が注文した夕食メニュー




