残り2コーナーの場面で誰もが予想しない劇的な幕切れ
しかし、ここで勝利の女神は、ランキング2位を5度も獲得してきた苦労人に微笑んだ。ソルベルグの関係者が中継に映し出され、誰もがソルベルグの年間王者獲得を確信した瞬間、最終コーナーひとつ手前のS字でソルベルグのマシンはオーバースピードにより車体後方が左右へ激しく振れてしまった。
車体はコーナー内側の茂みにヒットし、そのまま植え込みを乗り越えてコースオフしてしまう。その瞬間、「ソルベルグ曲がれない! 残りわずか1km!」と実況の布施宏倖アナが絶叫した。それでもソルベルグのマシンはエンジンが止まっておらず、土煙を舞い上げながらコースへ戻ろうとするマシンと、車内のソルベルグの必死の表情が映し出される。
一方、エバンスはスタッフに担ぎ上げられ、家族と抱き合い、歓喜の表情を見せる。なんとかフィニッシュした後、マシンから降りずに涙を堪えているソルベルグの姿とチームスタッフに祝福されて喜ぶエバンスの姿、歓喜と落胆、明暗別れる両者の様子が交互に映し出された。
2026年のWRCは、史上稀にみる劇的で記憶に刻まれるドラマチックな終わりを迎えた。最終的には総合5位でフィニッシュしたエバンスが243ポイント、ソルベルグは238ポイントとなり、わずか6ポイント差でタイトル争いは決した。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2026』/(C)WRC)
