「最後の2コーナー抑えても良いとなったら多分抑えられてました」
わずか4点差でチャンピオンを逃すことになったソルベルグだが、なぜ彼があそこまでプッシュし続けなければならなかったのか。ゲスト解説で全日本ラリーチャンピオンの新井大輝は「もし昔のWRCみたいに、ラジオでチームから“今スプリット何ポイントリードしてるから、そんな攻める必要ないよ”って言われていれば、抑えられたんですよ」と指摘する。
続けて、「でもドライバーとしてはフィニッシュするまで、リードしてるのか負けてるのかわからないから全開で行くしかないんです」と解説。さらに「あの段階でもしドライバー側でプラス1秒9差があるから、最後の2コーナー抑えても良いとなったら多分抑えられてました」と説明した。
WRCでは、2014年末のFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)での決定により、SS走行中のクルーに対し、無線、SMS、データ通信などいかなる手段を問わず、他競技者のスプリットタイム情報等を車内に送信・伝達することが、2015年から禁止されている。こうした背景からソルベルグは自身の正確な状況を知らずにプッシュを続けていたのだ。
この波乱の結果、逆転で悲願の年間王者を手にしたのは、同じくトヨタのエバンス。歓喜の一方で、ソルベルグがマシンの中でヘルメットを被ったまま涙を拭う姿が象徴的だった。新井も「最後の10秒までオリバーが今年チャンピオンなんだって思ってましたけど」と思わず本音をこぼすほどの劇的な結末となった。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権2026』/(C)WRC)
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