しかし、話題が武騎手にとって思い入れの深いディープインパクトの有馬記念(引退レース)に及ぶと、生粋の競馬ファンである阿久津八段の熱量が急上昇した。「弥生賞のレースから引退の有馬記念までディープインパクト、国内のレース全部現地に観に行って」と驚きの行動力を告白。「いつも勝つんですけど、なんか全然安心感がありすぎて」とファン目線で熱弁を振るうと、武騎手から「いや、最後のレースだけでしたね(納得いくレースができたのは)」とジョッキーならではの本音がこぼれ、阿久津八段は「そうなんですね。見てる方からすると全然」と驚きの表情を浮かべた。
ここで、武騎手の勝負勘が盤外でも炸裂する。全レースを現地観戦していたという阿久津八段の熱烈すぎる行動に対し、「そんな、全部(レースに)行ける感じのスケジュール…?」と武豊の素朴な疑問が投げかけられたのだ。先ほどまで「AIを使った分析」や「仲間との練習」で多忙な日々を送っていると語っていたばかりの棋士たちにとって、見事な矛盾を突くかのようなこの鋭いツッコミに、スタジオは大きな笑いに包まれた。
さらに武騎手から「さっきトレーニングしてどうこうとか(笑)」と、笑顔ながらも逃げ場のない追撃を受けると、トップ棋士たちがタジタジに。この完璧な切り返しには、隣で聞いていた渡辺九段も思わず「痛いところ突かれた(笑)」と苦笑いで白旗を上げるしかなかった。最高峰の頭脳を持つ棋士たちが、レジェンドジョッキーの軽快なトーク術の前でただの“競馬大好きおじさん”に戻ってしまった、ファン必見の微笑ましい一幕だった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





