「やらなきゃよかったと…」“クマ取り”施術を受けた20代女性→片目失明の事例も 美容整形の“リスク判断”の難しさ 「合併症を正確に把握するシステムがない」医師が指摘

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“クマ取り”施術で20代女性が失明 治療が困難な複数の理由

施術を受ける女性(イメージ)
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 あるクリニックで、“クマ取り”のため眼球の周囲にヒアルロン酸を打った20代の女性。施術中に痛みを感じた後、片目が見えなくなってしまったという。

 この女性からの相談を受けたこまちクリニックの土井秀明医師によると、女性の視力はその後も回復しなかったそうだ。

 土井医師は、ヒアルロン酸注入時の事故原因について、次のように解説する。

「血管の中にヒアルロン酸が入って詰まってしまう、もしくは血管の周りに集中してヒアルロン酸が入って血管を圧迫し、流れが悪くなって詰まったのと同じ状態になる場合もある」

 土井医師によると、女性は軽い気持ちで施術を受けており、「やらなきゃよかったと言っていた。やったこと自体、反省されていた」という。

 施術のリスクと同時に、多くの医師が懸念するのが、失明などの重大事故が起きたときのリカバリーの難しさである。

 大阪公立大学美容外科学寄附講座の原岡剛一特任准教授によると、ヒアルロン酸は「ヒアルロニダーゼ」という分解酵素を注入して溶かすことができるが、過去、ヒアルロニダーゼで視力を救えたという明確な報告はないという。

 ヒアルロン酸が血管内に注入されたわけではなく血管を圧迫しているだけの場合は、ヒアルロニダーゼで除去できる可能性もあるという。ただし、SNSなどで話題の「出目ヒアル」、つまり「出目」にするために眼球の裏にヒアルロン酸を注入したケースなどは、その眼球裏の同じ部分を狙ってピンポイントでヒアルロニダーゼを注入できるのかが問題になってくる。

 また、懸念されるのが、注入したクリニックの診療時間外に合併症に気づいたケースだ。救急で大学病院の眼科に運ばれたとしても、対応できる医師がいるかどうかはわからない。

「まずヒアルロニダーゼなんて大学病院にはない。保険承認もされていないし、そもそも大学病院で働いている救急の先生方、もし眼科の先生が当直でおられたとしても、球後(眼球の後ろ)注射を確実にできる先生がいるのか。そのような可能性を考えていくと、非常に治療は難しいと言わざるを得ない」(原岡剛一氏、以下同)

合併症の発生率を把握しにくい現状…リスクを正確に判断するには?
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