【脱出者が証言】「使えなければ臓器摘出」カンボジア詐欺拠点に手術台や医療器具…“臓器売買”の痕跡

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「臓器売買」の文字が…成果を出せないと「コスト回収」

 実はこの拠点には驚くべき設備があった。その一角には「医院」の看板を掲げた3階建ての建物。中に入ると手術台が。さびた手術器具がトレーに残されていた。同じ建物には婦人科もあり、婦人科用の内診台が設置されていた。

 付近の建物には「風俗店」があり、詐欺の従事者や、売春をしていた人らが、人工中絶や性感染症の検査をしていたとみられている。ではあの手術台はなんだったのか。

 その手がかりとも言える文字があった。詐欺拠点を公開したタイ軍によると押収した書類の中に「臓器売買」の文字があったという。そしてこんな一文も。「目標額を達成できない場合、他の方法で利用できる」。“他の方法”とは果たして何なのか。

 東南アジアの詐欺拠点を取材してきたルポライターの安田峰俊氏は「2022〜23年の段階で『臓器を売られる』っていう話は、すでに流れてはいた。(臓器摘出は)横行していても驚きはしません」と語る。

 安田氏は、詐欺で稼げない者がその犠牲になっている可能性をみる。「詐欺の仕事で上がり(売上)が出ないと、最初は殴ったりとか拷問したりして『稼げ』と言う。特に騙されて来たような人は、モチベーションも高くないのでなかなかできない。すると最終的に、臓器や、もしくは血を抜くとか、コストの回収という選択肢が取られる可能性はある。」

 実際に、公開された施設の壁には「取引無くして成功なし」「理屈抜きにして結果を出せ」「仕事をしなければ食べてはいけない」といった言葉が中国語であちこちに書かれていた。成果を上げるよう圧力をかけ、成果をあげられない人が過酷な扱いを受けていた状況が色濃く残る。

脱出した日本人の証言と臓器売買の事例「3000ドルで腎臓を」
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