■「ナメた考えがあった」滞納から差し押さえへ
文京区によると、督促状の見落としを防ぐため、2019年度からこうした目立つ封筒を採用。導入後、国保料の収納率は2018年度の約88%から2025年度には約96%へ上昇した。一方、「不謹慎だ」「不気味だ」といった批判も寄せられ、区は「ご高齢の方やさまざまなご事情を抱えた方への配慮が足りなかった」と反省の弁を示している。
九州地方の自治体で保険料徴収を担当する現役職員のササキさんは、文京区の取り組みを以前から認識していたと語る。「現場で感じるのは、滞納者に役所が文書を送っても開封されず、見てもらえていないケースの多さ。私たちも真似はしているが、ここまで奇抜なデザインは使っていない。批判的な意見については真摯に受け止めるべきだ」と述べる。
一方、数年にわたり保険料を滞納した経験があるという、ひろとさんは「赤や黄色の封筒が届いたことがあるが、奇抜なデザインであっても、自分が払えない状況であれば、中身がどういうものか分かっているので開かなかった」と振り返る。
滞納した当時は、大きな借金を抱えており、督促状を受け取っても、相談に行くことはなかった。「正直、ナメた考えがあった。『去年滞納しても差し押さえはなかった。今年も大丈夫だろう』と」。
結果として約3年分の滞納が積み重なり、最終的に差し押さえを受けた。現在は役所と交渉し、毎月2万円ずつを支払っている。「もっと早く手紙を開け、払えないなら払えないなりのことをしなければならなかった」と語る。
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