■ADRとは? 経験者が語る「裁判を避ける」メリット
ADRとは、裁判所による調停ではなく、法務大臣の認証を受けた民間の事業者が第三者として立ち会い、養育費や育児負担などのルールを話し合って取り決めるための手続きだ。通常、裁判所の調停では半年から1年かかることも珍しくないが、ADRの場合は約1カ月で手続きが完了することが多く、土日の実施も可能で費用も抑えられるという特徴がある。
実際にADRを利用して4年9カ月の結婚生活に終止符を打った青野さんは、「一番のきっかけはセックスレスで、会話もなくなりお互い無関心な状態が1年続いた」と明かす。しかし、普段から現場に出るカメラマンという職業柄、単独親権では子どもを引き取った際の対応が難しく、かといって親権を手放せば子どもと離れ離れになってしまうという不安から、ずっと離婚に踏み切れなかったという。
そんな青野さんの背中を押したのが、今年4月にスタートした共同親権だった。「共同親権の最大のメリットは、面会頻度について安心して話し合え、お互い納得のいく形にできたことだ」と語る。そして、話し合いにはADRを利用し、「口約束だけでは何も効力を持たないが、今後も子どもを育てていく上で大事なビジネスパートナーになるかもしれない相手と裁判はしたくなかった。第三者を入れることでゴールが見え、納得のいく結論に至ることができた」と振り返った。なお、双方でそれぞれ弁護士を立てる場合に比べて費用も抑えられたといい、実際にかかった費用は18万円だったという。
■ADR×共同親権で離婚が増加? 弁護士が指摘する夫婦のあり方
