■地方が抱える「先進的課題」への挑戦と、適切な報酬の重要性
地方での副業は、社会課題への挑戦という側面も持ち合わせている。佐藤氏は自社が運営する水田の見えるサウナ「スイデンテラス」や、自然、美味しいものといった地方ならではの魅力を挙げつつも、「地方は限界集落があったり、人口減を目の当たりにしている地域もたくさんある。しかし、人口減少や少子化などの問題は日本だけではなく、これからどんどんいろいろな国や地域が直面する課題。そういった課題を先進的に取り組めるのは、キャリアにとってもメリットだと思う」と地方で働く意義を強調した。
三輪氏も「一つの場所で働くと気づかないことはいっぱいあると思う。また日本は小さな国だが、地域性も、天気も、食べるものも、言葉も違う。いろいろなところで、いろいろな経験をすることによって人生が豊かになるのは本当にメリットだと思う」と応じた。佐藤氏は「キャリアとしても人生としても、何に時間を投資するのかのポートフォリオが都心だけでいいのかはすごく感じるところ。いろいろな価値観を得られる場所に時間を投じるのは、これからの人生戦略として考えてみてもいいと思う」と述べた。
しかし、地方副業を推進する上での大きな課題が「報酬(お金)」の問題だ。佐藤氏も三輪氏も「お金が回ることが非常に大事」と指摘。
その上で三輪氏は「今、地域によって裁判官の報酬が変わるのはおかしいのではないか、と国を訴えている裁判がある。裁判官のサービスは全国で同じじゃなきゃいけないはずなのに、裁判官の報酬が地方によって違うのはおかしいのではという問題提起。これは裁判官だけの話ではなく、ありとあらゆる働く人が、住んでいる地域によってもらう報酬が違うのは良くない。ボランティアとしてやりがいがあるからと、ただ働きしてもらうのもやはり良くない。活性化するためには、仕事に対して適切な報酬を払うことが大事だと思う」と労働対価の適正化を訴えた。
これに対して、佐藤氏は自社マッチングサービスのポリシーを紹介した。「『チイキズカン』では、週に何時間かを換算した時に年収1000万ぐらいになるギャランティーをちゃんとお支払いするプロジェクトしか載せないというポリシーにしている。都内でそれぐらいの年収をもらっている方が、地方だからといって安く働いていただくのはおかしい。ちゃんとその能力を発揮しているので。今受け入れてくださっている企業も、これだけのギャランティーを支払ったら、それぐらいの対価、成果が出るのだと理解していただいている」と語った。
(『わたしとニュース』より)
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