■手探りの運用と「国民の理解」
憲法上、国政に関する権能を有しない皇族方は、法律の改正について政治的な意見を表明する立場にはない。しかし、天皇陛下や皇族方はこれまで会見などの場で、「皇室のあり方や活動の基本は、国民の幸福を常に願い、苦楽を共にすること」「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望む」と述べられてきた。象徴天皇制は国民の理解と支持があってこそ成り立つという姿勢が根底にある。
本格的な法改正が初めてである以上、宮内庁の現場も手探りでのスタートを余儀なくされている。一般人の夫が女性皇族とともに公務に臨むことができるのか、式典で皇族専用の「ロイヤルボックス」に夫が同席できるのかといった儀礼上の細かい部分は定まっていない。また、養子縁組が成立した際に行う新たな儀式の名称や内容も今後の検討課題となっている。
宮内庁幹部は「賛否はあるかもしれないが、今回の改正が象徴天皇制のあり方を考える一つのきっかけになってほしい」と語る。前例のない新たな制度が動き出す中、制度を円滑に機能させ、国民一人ひとりが皇室のあり方を見つめ直すことができるかどうかが問われている。
(ニュース企画/ABEMA NEWS)
