「急進左派」ではなく「新世代左派」
エルサイード氏ら、新世代の候補について、国際政治学者の三牧聖子氏は…。
「急進左派という言葉は、トランプ大統領が『ラディカル・レフト』として批判するときに使う言葉で、本人たちが自称しているわけではない。国民皆保険やイスラエルへの軍事支援停止は、民主党支持者のみならずアメリカ全体で多数派になっている。今回の躍進をみても急進というのはおかしい。進歩派あるいは左派と自分で言っている。資本主義の現状がイーロンマスクさんみたいな一部の人たちが全取りする経済になっていて、中小企業とか中間層はフェアに競争できていない今の資本主義に問題があるという意識が共有されてもう少し家賃の問題とか医療保険とかベーシックなものは政府や州がやってほしいという考えが、かなり主流になりつつもあるのかなと思うと、急進左派というよりは進歩派あるいは左派くらいな感じかなと思う」(三牧聖子氏)
ジャーナリストの浜田敬子氏は、共通しているのは規制と再分配だと述べた。
「富の再分配をどうしていくのか、AIなどの規制をどうしていくのか。一部のビジネスの強者だけに集中しない形というのが共通している」(浜田敬子氏)
エルサイード氏の応援に駆けつけたオバマ元大統領は、「すべての問題について細かいところまで意見が一致するわけではありません」「アブドゥルが目指すのは本当の変革です」と語った。「改革の手法は違っても目指す社会は同じ」だとして、強い後押しを受けている。
三牧氏は、オバマ大統領が方向づけた部分があると指摘した。
「オバマ大統領はそもそも国民皆保険をやりたかったが、現実政治の壁に阻まれて今のオバマケアに結実した。でも国民皆保険は正しいと、国民皆保険を主張することが急進的ですか、当たり前じゃないかと問いかけた。主流派の中にまだ残っている、大企業と関係を絶ちたくないという層をオバマ氏が牽制した。市民が求めているのは左派の方向なんだと方向づけたところもあり、非常に興味深かった」(三牧聖子氏、以下同)
主流派との最大の違いはイスラエル政策
