米大統領選で、共和党候補者はドナルド・トランプ氏で民主党候補者はヒラリー・クリントン氏となった。ヒラリー氏は当初の予想通りだったともいえそうだが、トランプ氏の台頭を昨年段階で予想していた人は皆無といっていいだろう。

そこで、現在この両氏のどちらが優位に立っているのか。28日に放送されたAbemaTVの報道番組『AbemaPrime』に、在米ジャーナリストの町山智浩氏が出演し、現状を解説した。今回、マイケル・ムーア氏やジェーン・フォンダといったエンタメ界の人々が反トランプを掲げる声明を発表しているが、まずはこれについて町山氏は言及。

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1940年代終わりから50年代の共和党による「赤狩り」で、元々ハリウッドと共和党の関係は良くないのだという。この時は、ハリウッドの俳優、脚本家、監督らがソ連のスパイをしている、という疑惑を共和党は抱き、粛清をしていたのだ。また、こうしたエンタメビジネスの人々は、2004年にも共和党のジョージ・ブッシュ大統領の再選に反対するという形で共同で声明を出したことがあるため、それ程想定外のことではないという。

番組キャスターのテレビ朝日・小松靖アナが「クリントンとトランプで支持率がトランプの方が高くなっていますか? 本当に当選するかも? という懸念がこのような運動を生んだのですか?」と質問。これに対して町山氏はこう語る。

「党大会をすると、その後はその政党の支持率が上がるものです。トランプが勝つ可能性があるのは、オハイオ、ペンシルベニア、フロリダの激戦区。他の州はほぼ(民主党か共和党かは)決まっています。ペンシルベニアとオハイオは、工業系の企業が多く、そうした場所で働く人々に寄せた政策をトランプは訴え始めているので、そこを取る可能性はあります」

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また、セレブのトランプ氏支持者については、俳優のブルース・ウィルスが明確に支持を表明しており、クリント・イーストウッドは流動的。アーノルド・シュワルツェッネッガーは元々共和党の政治家ではあるが、今回は民主党大会に出ると見られているそうだ。というのも、トランプ氏自身は共和党主流派とは別の存在だからだ。ここで小松アナがズバリ、どちらが勝つかを聞くと町山氏はこう答えた。

「この3州をどうするか、だけにかかっています。今のところクリントン有利ですが、まずは経済。今、非常にアメリカ経済は調子いいです。株価もいいが、これが悪くなったら、現政権と違う政党が有利になります。今回はトランプは、警察権力の強化とテロの防止を語っています。テロが続き、暴力事件が続くと、不安が高まり、非常に強い権力をふるうトランプが有利になります。移民を厳しく取り締まるといっているので、イスラム系のテロが増えるとトランプ有利になるでしょう」と語った。

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