思うに、人類史上「何もなかった1年」なんてものはなかったわけで、この時期になって「いろいろなことがあった1年だったが」なんて原稿の書き出しを目にすると、書き手のヤル気のなさみたいなものが透けて見える気がして、早々に読む意欲を失ってしまうわたしである。
 なので、大変に心苦しいのだが、それでも、今年ばかりはこう言わざるをえない。
 いろいろなことがあった1年だった。
 何年か、何十年か後に、あの年が世界のサッカーにとってのターニング・ポイントだったんだな、と言われることになりそうな1年だった。