2月22日、羽田空港にて、4月16日のRIZIN横浜アリーナ大会に出場する堀口恭司が記者会見を行なった。この日、堀口はアメリカから一時帰国。RIZIN初戦の対戦相手は元谷友貴と発表されている。

(元谷の写真を手に、満面の笑みを見せた堀口。)

堀口は修斗でプロデビューし、圧倒的な実力で勝ち進むと世界王座を獲得。MMAメジャーリーグであるUFCに参戦すると、ここでも8戦7勝1敗という高い勝率を残している。唯一の敗戦は、デメトリアス・ジョンソンとのフライ級世界タイトルマッチで喫したものだ。その後も連勝を飾っているだけに、間違いなくUFC王座に最も近い日本人ファイターだった。空手をベースにした独自の打撃に加え、アメリカでの練習で寝技も上達。より穴のない選手に成長している。

そんな堀口だが、なかなか試合が組まれないという事情もあってUFCを離脱。フリーエージェントとなったことで今後に注目が集まっていた。そして、獲得に成功したのがRIZINだったというわけだ。

実力アップに手応えがある中「年に最低3試合はしたい。去年は2試合しかできなかったので」と堀口。対戦相手の元谷の実力も高く評価しているが、レベルが違うかと聞かれれば「そりゃ当然ですけど」と答えてもいる。元谷は前DEEP王者であり、日本の最前線で闘ってきたトップファイター。堀口はRIZIN初戦で危険な相手を迎えることになったが、それこそが望んでいたもの。「強い相手とやれるのはありがたい」と言う。

堀口参戦による波及効果もありそうだ。もともと、RIZINは日本人が輝くことができる階級としてフライ級に力を入れており、GPトーナメント開催のプランもある。元谷、DEEP王者の和田竜光、才賀紀左衛門、さらにキックボクシングとの二刀流で活躍する“神童”那須川天心など才能あふれる選手がひしめいている状態だ。

そこにUFCの上位戦線で活躍していた堀口が加われば、戦線が激化することは確実。堀口も、RIZINのフライ級が盛り上がることで、海外からも強い選手が集まってくることに期待しているという。

UFCフライ級にはジョンソンという図抜けた存在がいるものの、堀口を軸にRIZINに強豪選手が集まってくれば「フライ級はRIZINもUFCに負けていない」「RIZINのトップがフライ級世界最強じゃないか」という“最強幻想”をファンに与えることも夢ではないだろう。

現在は日本人主体のRIZINフライ級。しかし堀口の参戦で、一気に世界レベルの戦場になるはず。もちろん、ハイレベルな闘いは堀口自身も望むところだ。他の選手に標的にされることについて、堀口は自信満々に語った。

「どんどん来い、ですよ。(レベルの違いを)見せてやる!」

文・橋本宗洋

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