4.9両国国技館大会を目前に控えた4月4日、新日本プロレスの後楽園ホール大会が開催された。
両国大会では、IWGPヘビー級選手権でオカダ・カズチカに柴田勝頼が挑戦。連日の前哨戦の中で、柴田が若いオカダを「ゆとり」呼ばわりするなど精神面での揺さぶり合いも厳しいものになっている。
そんな中、この4.4後楽園ではオカダがYOSHI-HASHIと組み、柴田&真壁刀義と対戦。オカダは真壁をレインメーカーで下すと、さらに柴田にもツームストン・パイルドライバー。王者としての“怖さ”を見せつけた。
「ゆとりナメんじゃねえぞ!」
「柴田さん、あんたの根性、こんなもんですか? 両国、しっかり根性見せてくださいよ、この野郎!」
普段はクールなオカダだが、いざ感情をむき出しにした時の姿にはかなりの迫力がある。そしてそれこそ、柴田がオカダから引き出したかったものでもあるのだろう。試合後の柴田は「そうこなくっちゃ。面白くなってきた」と、満足げとも取れる言葉を残している。「俺はオカダが知らない新日本を知っている」というのが柴田の主張だ。また「オカダは仮面をつけている」とも。まだオカダが入団する前、柴田が若手時代を過ごした時代の新日本では、感情むき出しのぶつかり合いが“新日本らしさ”の一つだとされてきた。
そんな“あの頃の新日本”をオカダにぶつけようというのが柴田の狙いだ。しかし、この日のリングで見せたように、オカダもクールなだけの男ではない。両国での一騎打ちは、お互いの感情が極限まで高まった中での闘いになりそうだ。
また4.4後楽園では、田口隆祐率いる「田口ジャパン」の活躍で注目度を増している6人タッグ戦線で、田口&棚橋弘至&リコシェの田口ジャパンがBUSHI&EVIL&SANADAを下してNEVER6人タッグ王座を奪取。
BUSHIからスリーカウントを奪ったのはリコシェで、中西学に代えてリコシェを“代表選出”した田口の采配がズバリ当たった形だ。
IWGPヘビー級からNEVER6人タッグをめぐる闘いまで、リング上はまさに百花繚乱の新日本。両国でタイトルマッチが組まれていないインターコンチネンタル王者・内藤哲也はタイガーマスクWをターゲットにするというコメントも出しており、両国大会後の展開も気になるところだ。
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