4月6日から始まる将棋の第75期名人戦七番勝負を前に5日、東京都千代田区のホテル椿山荘東京で前夜祭が開催され、佐藤天彦名人(29)が「フレッシュな戦いをお見せしたい」と意気込みを語った。
挑戦者となる稲葉陽八段(28)と、21年ぶりとなる名人戦20代対決について「対戦が多いわけではないが、手の内はお互い知っている。棋風としては(2人とも)粘る方」と話した。昨年、初の名人になったが「それまでのプロの生活で出会えなかったお仕事や、人たちと出会えた、貴重な1年間だった。名人という頂のすばらしさがあったから」と、振り返った。
対する稲葉八段は、順位戦・A級1期目で名人への挑戦権を獲得した。「去年は名人戦の副立会人でしたが、自分も出たいなという強い思いがあった。名人戦は夢の舞台、憧れの舞台でしたが、去年からA級になって、目指す舞台になった」と意気込みを見せた。
日本将棋連盟の佐藤康光会長(47)は「佐藤名人は粘り強い、稲葉八段は独特の感覚を持っている。手の届かない、とんでもない将棋が見られるのでは」と期待していた。
七番勝負第一局は6日、同じくホテル椿山荘東京で行われる。AbemaTVでは、名人戦七番勝負をすべて中継する。
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