活躍した将棋のプロ棋士を表彰する第44回将棋大賞の授賞式が4月14日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、最優秀棋士に選ばれた佐藤天彦名人(29)らが参加した。佐藤名人は「名人でないと、経験できないようなことをたくさんさせていただいた」と、初めて名人となって過ごした1年を振り返った。

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 授賞式には優秀棋士賞の羽生善治三冠(46)らが参加。昇段者への免状授与式も同時に行われた。各賞の受賞者を代表してあいさつした佐藤名人は「プロになって10年ぐらいになるが、最優秀棋士賞は取れるかどうかみたいなことを、考えたことすらない、若手にとって手の届かない賞というイメージ。とてもうれしいです」と喜びを語った。選考理由の大きな要因ともなった名人のタイトル獲得については「名人でないと経験できないことをたくさんさせていただいた。ファンのみなさまに注目していただける中で、プロ棋士としての活動ができて、充実した1年だった」と振り返った。

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 各賞の受賞者は以下のとおり。

 最優秀棋士賞 佐藤天彦名人(初)

 優秀棋士賞 羽生善治三冠(3年ぶり4回目)

 敢闘賞 久保利明王将(8年ぶり3回目)

 新人賞 八代弥六段(初)

 特別賞 加藤一二三九段(初)

 最多対局賞 千田翔太六段 65対局(初) 佐々木勇気五段 65対局(初)

 最多勝利賞 千田翔太六段 48勝(初)

 勝率1位賞 青嶋未来五段 42勝14敗 0.750(初)斎藤慎太郎七段 27勝9敗 0.750 (2年連続2回目)※斎藤七段は、2017年3月31日の対局に勝った場合

 連勝賞 豊島将之八段 12連勝(2016年8月24日~2016年11月3日)(初) 青嶋未来五段 12連勝(2016年3月3日~2016年6月7日)(初) 青嶋未来五段 12連勝(2016年9月13日~2016年11月15日)(初)

 最優秀女流棋士賞 里見香奈女流王座・女流名人・女流王位・女流王将・倉敷藤花(2年連続7回目)

 女流棋士賞 上田初美女流三段(4年ぶり2回目)

 女流最多対局賞 室谷由紀女流二段 40局(2年連続2回目)

 東京将棋記者会賞 森信雄七段

 升田幸三賞 千田翔太六段(初)(対矢倉左美濃急戦・角換わり腰掛け銀4二玉・6二金・8一飛型)

 升田幸三賞特別賞 加藤一二三九段(棒銀をはじめとする数々の新工夫)(初)

 名局賞 第75期A級順位戦 佐藤康光九段対深浦康市九段

 名局賞特別賞 第43期女流名人戦第5局 里見香奈女流名人対上田初美女流三段

(C)AbemaTV

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