活躍した将棋のプロ棋士を表彰する第44回将棋大賞の授賞式が4月14日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、最優秀棋士に選ばれた佐藤天彦名人(29)らが参加した。佐藤名人は「名人でないと、経験できないようなことをたくさんさせていただいた」と、初めて名人となって過ごした1年を振り返った。
 授賞式には優秀棋士賞の羽生善治三冠(46)らが参加。昇段者への免状授与式も同時に行われた。各賞の受賞者を代表してあいさつした佐藤名人は「プロになって10年ぐらいになるが、最優秀棋士賞は取れるかどうかみたいなことを、考えたことすらない、若手にとって手の届かない賞というイメージ。とてもうれしいです」と喜びを語った。選考理由の大きな要因ともなった名人のタイトル獲得については「名人でないと経験できないことをたくさんさせていただいた。ファンのみなさまに注目していただける中で、プロ棋士としての活動ができて、充実した1年だった」と振り返った。