2014年にスタートした新生K-1は、第1回以来、すべての大会が超満員、前売り段階でチケット完売になることも珍しくない人気ぶりだ。
かつてはヘビー級とミドル級(70kg)が中心だったK-1だが、新生K-1の特徴は55kgのスーパー・バンタム級から細かく階級分けがなされていること。そのため軽量級から重量級までさまざまな体格の選手にチャンスがあり、実力や個性を発揮しやすい。
また軽量級では日本人が世界トップになる可能性も高くなるから、それだけ(日本の)観客にとって感情移入しやすい舞台でもある。そういう環境でスーパー・バンタム級、フェザー級(57.5kg)の2階級制覇を果たし、スターになった武尊は、まさに新生K-1の申し子と言っていいだろう。
やはり新しい舞台には、新しいスター、新しいチャンピオンが似合う。ライト級(62.5kg)王者のウェイ・ルイもその1人だ。
ウェイは“新・格闘大国”として注目される中国のファイター。経済発展を遂げ、プロスポーツも盛んになった中国では格闘技イベントも人気で、タイなどから強豪選手を招いたビッグマッチも開催されている。
そんな中で台頭してしたのがウェイ。ジムには常に外国人のコーチがいるという恵まれた環境で練習に励み、実力を高めてきた。
今年2月、ライト級王座決定トーナメントに出場したウェイは、その実力を見せつけた。パンチ、蹴りともに強烈でKOできる力を持っているだけでなく、ディフェンスも一級品。相手によってファイトスタイルを変える器用さもあれば、ここぞという場面で真っ向から打ち合うことも厭わない。
6月のさいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会では、早くも初防衛戦が決定しているウェイ。これからさらに知名度が高まっていくことは間違いない。