現地時間29日に逮捕されたタイガー・ウッズ。トップアスリートとしての重圧の中、不倫騒動とともに明らかになったのは「セックス依存症」の苦しみだった。治療のためにミシシッピ州の施設に入院したウッズは、5カ月後には復帰。2012年には史上初となる生涯獲得賞金1億ドル突破を果たした。
アメリカの有名人の中には、ウッズの他にもビル・クリントン元大統領や俳優のマイケル・ダグラス、チャーリー・シーンなども、セックス依存症だったといわれている。
公表時、人々に大きな衝撃を与えたセックス依存症とは一体どのようなものなのだろうか。
セックス依存症に詳しいカウンセラーの酒井豊美氏は「大量の時間を過去6カ月の間に、セックスの活動とか空想に費やしてしまうことだったり、あとは不安から逃げるために、快楽だったり、逃避行為としてずっと依存してしまうとかそういったところがあげられる」と説明する。
具体的には「セックスに対して理性が働かなくなり、知らない人と簡単に一夜を共にする」「肌を異常に露出したり、自慰行為をネット上で配信したりするなどの性衝動が過激化する」などの症状が現れるという。
酒井氏のカウンセリングルームには月に4~5人ほどが相談に訪れるといい、男性が多いのだという。社会的なバックグラウンドとは全く関係がなく、中には社会的にステータスが高い人もいるという。「経済的な問題を抱えてしまったり、恋人との関係が壊れてしまったり、あるいは、何か身体的にダメージを負うくらい激しいセックスをしてしまう、そういったことを理由に相談いらっしゃる方が多いです」。
酒井氏によると、比較的簡単にセックス依存症になる可能性をチェックする方法があり、当てはまる項目が0~2個の場合「心配なし」、3~5個が「可能性は低い」、6~14個が「多少なりとも可能性あり」、そして15個以上が「依存症」となるのだという。
・親しい人や他人を優先して世話を焼くことが多く、世話好きだねと言われる
・これだけやってあげたのだからきっと私にも同じようにしてくれるはずと、つい求めてしまう
・他人の問題や悩みを自分のことのように感じて解決してあげたくなる・相手にアドバイスや意見をして正しいことを教えてあげたいと思う
・自分はこうあるべきという考えが強い
・人にものを頼まれるとなかなか断れない
・責任感が人よりも人一倍強いと思う
・相手が落ち込んでいると感情移入して自分も落ち込んでしまうことがある
・相手が怒っていると自分のせいのように感じてしまい、落ち込んだり怒ったりすることがある
・生まれたからには誰かの役に立たなければならないと思う
・誰かに必要とされなければ自分には価値がないと思う
・相手がしてほしいことは考えられるが、自分の気持ちや望みはよく分からない
・自分が犠牲になることは多いのに、誰も私を大切にしてくれないと思う
・自分の本音を知られるのが怖い、また本音を知られると嫌われると思う
・何かを決定するのが不得意なので、他人に答えを求めたり、相手に合わせたりする方が楽である
・いつも相手の顔色をうかがっている
・なんだか生きづらい世の中だなと感じている
・自分の噂や自分に対する他人の評価が気になる
・将来のことが不安になる
・他の人の問題に巻き込まれやすい
・誰かにかわいそうだと思われ、気にかけてもらいたい
・一人でいると強い寂しさを感じる
・家族または恋人、パートナーに依存症や引きこもりなど、なんらかの問題がある
また、セックス依存症に陥りやすい人として、「ストレスがかかっている人」、「強いプレッシャーを受けている人」、「依存傾向のある人」、「人への依存が強い」などが挙げられるといい、男性ホルモンが高く性欲が強い人も依存症に陥ってしまう可能性が高くなるという。(AbemaTV/AbemaPrimeより)