総合格闘技の歴史におけるパイオニアの1人であることに異論を挟む者は皆無といえるだろうドン・フライ。日本ではアントニオ猪木の引退試合の相手となり、新日本プロレスへの参戦や、キャリア後期の高山善廣戦でのプロレスがかった壮絶な殴り合いのイメージやPRIDEで負けが込んだこともあり、フライの本当の強さもしくは全盛期の実力は思いのほか不透明なまま今日まで来ている印象がある。
ドン・フライの何が凄かったか?、その先駆者たる所以は、大学生のときにグレコローマンとフリースタイル両方で全米代表になった実績どおりレスリングをベースに、ボクシング、柔道など今では当たり前である複数の格闘技経験を持つファイターだったことだ。