「国民の意識と離れていませんか、ということを私たち自民党の議員は常に常に胸に問いかけていかないといけないということです。こういう光景は今まで何度も見てきましたけど」。
8日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した石破茂衆議院議員が、自民党の現状に改めて苦言を呈した。
"安倍チルドレン"の暴言・暴行、稲田防衛大臣の問題発言、強引な政権運営や森友学園や加計学園問題に真摯に対応しない姿勢に批判が高まる中、都議選で歴史的な惨敗を喫した自民党。これまで選挙に勝利することで求心力を高めてきた安倍総理だが、その「安倍一強」政治が揺らいでいる。
異議を唱えてきたのは石破氏だけではない。「私の同期生、村上誠一郎議員なんて常に言ってますよ。あるいは野田聖子議員とかね。それが新聞の見出し的には"四面楚歌"とか"孤立無援"とバンバン書かれる。本当に尊敬する友人の一人、中谷元議員さんも、最近は率直に物を言っておられますよね。だけどそれに続く人が出るのか」。
また、街頭演説で党執行部批判をしたことで咎められたという後藤田正純副幹事長についても、「きちんと自民党の政策を述べた上で、あり方を変えないといえけないよと言った。それに対して、"お前は党の批判をした"とお叱りがある方がおかしいと思う」とコメントした。
さらに、言いたいことを言わない若手議員たちのにも懸念を示す。
「私たちが若い頃とは全く違う。30年くらい前の話ですよね。その頃は常に発言もしたし、総務会が決めたことをひっくり返そうとしたら、"総務会粉砕!"とバリケード張ったりしましたよ。安倍総理の下、幹事長時代に若い人を集めては言いたいことを言え、若い人が暴れないと自民党は変わらないと何度も言った。権力の中にいて、それはおかしいんじゃないの?っていう正義感を持つのが若い人たちだと思っている。そして何よりも、当選期数の少ないあなた達が、一番国民に近い所にいるんでしょということなんですよ。誰を見て政治をやってますか?ということ。国民が怒っていること、嘆いていることですかを代弁してますか?」。
党内のこうした傾向は、8年前の総選挙に遡るのだという。
「8年前、麻生総理の下で総選挙やって下野をしましたが、あの時は自民党内での派閥闘争をやめてくれよという国民からの強いご意見があったわけですよ。それでずっときた結果、今度は"物言わぬ自民党"になったわけです。一致団結は大事なことだが、それは批判を許さないということではない。だけども党内の混乱はしちゃいけない、これはかなり難しいです」。
"ポスト安倍"に向け、さまざまな憶測が流れる中、石破氏は自身の次期総裁選出馬について「自分がそれに値するかどうか常に自分に問いかけないといけない」とコメントするに留める一方、「自民党というのは喧々諤々、何でも議論するんです。一回生だろうと先輩に向かって議論する。"有権者の代表なんだから意見言わないんだったら議員やめちまいな"となる。でも決まったらそれに従うというのが自民党だった"挙党一致"というのは、意見を述べて、決まったら従う。そして決まったことを勝手に変えちゃいかん。当たり前のことだと思いますけど、それがきちんと行われるかどうかです」と話した。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)
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