トッププロが集う麻雀リーグ「RTDリーグ」のWHITE DIVISION 53・54回戦が7月27日、AbemaTV(アベマTV)麻雀チャンネルで放送され、石橋伸洋(最高位戦日本プロ麻雀協会)と勝又健志(日本プロ麻雀連盟)がトップを取り、WHITE DIVISIONの全54回戦が終了した。この結果、1位・小林剛(麻将連合)、2位・村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)、3位・鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)、最終戦で逆転トップをもぎとった勝又健志(日本プロ麻雀連盟)が4位となり、準決勝進出を決めた。
53回戦の対局者は石橋伸洋、村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)、小林剛(麻将連合)、内川幸太郎(日本プロ麻雀連盟)と、予選順位1・2・7・8位が同卓する組み合わせとなった。最終戦を前に「可能性のある限りは諦めない。4位はかなり厳しいが、6位に近づけるように打ちたい」と石橋は、プレーオフという僅かな可能性にかけていた。東場で細かいアガリを積み重ねて迎えた南2局。石橋は親番でリーチ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコーをアガり、1万2000点を加点。これが決め手となりトップで予選最終節を締めた。「ポイント差がついている状況だからこそ、ブンブンいけて取れたトップです。予選敗退してしまったことは悔しい」と、最後に意地を見せた。
54回戦の対局者は勝又健志、瀬戸熊直樹(日本プロ麻雀連盟)、鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)、藤田晋(サイバーエージェント代表取締役社長)。53回戦の結果を受け、この卓から2人が準決勝卓に勝ち上がることがほぼ濃厚となっていた。「もうトップを取るだけです。いい意味で開き直れています」と勝又は、大詰めの南4局2本場にリーチ・ツモ・タンヤオ・三色・ドラ1、親の跳満1万8000点(+600点)をアガり、一気にトップに。大逆転で準決勝へのきっぷを勝ち取った。「きわどい勝負だったんですけど、ツモに恵まれて逆転することが出来てうれしいです」と予選最終節で6位から4位へ浮上、昨年の雪辱を果たした。【福山純生】
1位 小林剛(麻将連合)+262.4
成績は正直言って出来過ぎです。ただ相手のチャンスを潰して、失点を減らして、ちょっとでも得点するような戦い方でも勝てるんだよというところは見せられたかなとは思います。今年こそは決勝に行って、いい麻雀を見せたい。
2位 村上淳(最高位戦日本プロ麻雀協会)+144.4
いろんなことをやってくるメンバーが多く、苦しめられたんですが、研究してきた成果が出て、なんとか乗り切れたかなという感じがします。去年は最終日に崩れたので、今年は最終日もしっかり打てれば決勝に行けるかなと思っています。
3位 鈴木たろう(日本プロ麻雀協会)+67.4
とりあえずこの後もチャンスがあることはうれしいです。持ち越しポイントは、多少差があるんですが、RTDルールは協会ルールとほぼ一緒、10回(準決勝対局数)あればだいぶ変動するのは知っているんで、準決勝で頑張って決勝まで行きたい。
4位 勝又健志(日本プロ麻雀連盟)+21.4
最終戦でトップが取れたのは、可能性がある限り、その可能性を目指して進んでいくことが大事かなと思いました。ただ目標は準決勝進出ではなく、決勝に進んで優勝することなので、準決勝では気持ちを切り替えて、自分らしくしっかり戦っていこうと思います。
5位 瀬戸熊直樹(日本プロ麻雀連盟)+2.1
自団体のトップを決める鳳凰位戦同様のモチベーションと実力がないと、このリーグ戦では勝ち抜けないと思った。最終対局の結果は悔しいですけど、6000オールツモった勝又が上でした。予選を振り返ると、先手を取れず、踏み込めなかった局面が多かった。
6位 藤田晋(サイバーエージェント代表取締役社長)▲13.2
持てる力は全部出し切った。最終節に可能性を残すことを念頭に、予選リーグではディフェンシブに打ったんで、その分ギリギリのところで勝ってみせたかったけど、逆に勝ち切れなかった。去年、村上さんが負けて泣いた気持ちがようやくわかった気がします。
7位 石橋伸洋(最高位戦日本プロ麻雀協会)▲163.4
国士無双に2回打ち込んだこと自体は仕方がないと消化出来ていた。でもその後にマイナスを短期間で取り戻そうとしたことで、無茶しちゃいけないのに踏み込み過ぎて、さらに大きなラスを引いた半荘があった。取り返したいときに取り返せるゲームではないのに。
8位 内川幸太郎(日本プロ麻雀連盟)▲321.1
技術的に足りない。RTDルールにも対応できていないと感じていました。スピード感で負けてたり、一手遅らせてしまうとアガリはない。みんな踏み込みが深いので、反撃を食らう。ツメの甘さも非常にありました。今はここの舞台で戦えたことに感謝しかないですね。
◆RTDリーグ サイバーエージェント代表取締役社長・藤田晋氏が立ち上げた長期リーグ戦。各団体のトッププロ14人と藤田氏が「BLACK DIVISION」「WHITE DIVISION」に分かれ(藤田氏は両組に参加)、1人半荘27回戦を行う。上位4人ずつがポイントを持ち越して、準決勝に進出。さらに勝ち抜いた4人がポイントをリセットして決勝で争う。(C)AbemaTV