若者のビール離れや、チューハイ・ワインなど、酒の種類が多様化したことによる影響で、出荷数はおよそ15年間で約半分に減少しているビール。その一方、小規模な醸造所がそれぞれの個性を打ち出すことによって存在感を放つ、「クラフトビール」の市場は年々拡大している。
 中でも「よなよなエール」など手がけるヤッホーブルーイングは年140%を超える勢いで成長、クラフトビールのブームをけん引する存在といえる。
 よなよなエールは「エールビール」というジャンルに分類される。ラガービールとエールビールの違いは発酵温度と時間だ。ラガービールは低温で長時間、エールビールは常温で短時間、発酵させる。また、1994年の酒税法改正によって、最低製造数量が2000klから60klに変わり、地域密着型の小規模な醸造所でも造ることが可能となり、地ビールブームが起きた。そして、品質を大切にし、職人が手塩にかけて造るビールをクラフトビールと呼ぶようになったのだ。