今シーズンのプロ野球はセ・リーグが広島、パ・リーグソフトバンクは優勝した。どちらもぶっちぎりの独走優勝だったが、地上派での試合中継が減る中、ネットによる中継を楽しむファンも多く、TwitterをはじめとするSNSも試合中、試合後は大量のツイートが投稿された。近年、スマホでの視聴も一気に進み、番組に視聴者のコメントが反映されるものも増えてきた。野球中継の主戦場として、ネット中継の存在感は増すばかりだ。

 野球中継は地上派、BS・CS、ネットに大別される。かつて野球中継はテレビの地上派放送のメインコンテンツとして君臨していたが、ファンの分散化や視聴環境の変化により、人気球団以外の試合も見られるBS・CSに注目が集まった。この発展系として、テレビだけでなくスマホやタブレットでも見られる状況が増えると、パ・リーグTVや虎テレのようにリーグ側、球団側が配信するものが出てきた。

 動画配信サービスが参戦してきたのは、その次だ。ニコニコ生放送、SHOWROOM、DAZNなどが有料サービスとして次々と野球中継をスタート。今シーズンはインターネットテレビ局AbemaTVも横浜DeNAの主催試合を全試合無料で生中継している。各サービスともオーソドックスな実況・解説というスタイルを踏襲しつつも、オリジナルの企画を盛り込むところも増えてきた。

 特徴的なのは、ネット配信ならではのコメント機能が、視聴者に好評な点だ。コメントといえばニコニコ生放送が先駆けで、「弾幕」と呼ばれる画面を覆い尽くすほどの大量のコメントが有名だ。AbemaTVでは映像コンテンツとは別にコメント欄を設けている。このコメントが、これまで基本的に一方通行だった野球中継を大きく変えている。

 プロ野球の試合時間は、およそ約3時間。この時間をこれまでは実況と解説、時折呼ばれるゲストによるトーク、状況説明でつないできた。試合展開の説明、選手の紹介などがメインで、忠実に試合を伝えることに注力されてきた歴史がある。一方、コメント機能があるネット配信では、試合展開とはまったく関係ないコメントから、野球談義に花が咲き、番組自体が盛り上がるという現象が多く見られている。AbemaTVの番組制作スタッフは「言葉のキャッチボールができることが一番の楽しさだと思います。自分が話したことに対して、実況や解説、他の視聴者が反応することをおもしろいと感じてくれているようです。とても詳しい視聴者も多いので、制作スタッフに欲しいと思うこともあるぐらいです」という。

 日本における国民的スポーツの1つにも数えられる野球。視聴者は自分が監督や選手のような気分に浸り、試合についていろいろな思いを抱えながら見ている。その思いを近くにいる人だけでなく、他の視聴者や番組の実況・解説とやり取りできることは、SNSの拡散に見られる「共有」の時代にとても合っている。今後、さらにネットによる中継が増えれば、いずれはファンのコメントを最大限に活用する、そんな番組が誕生するかもしれない。

(C)AbemaTV


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