9月18日のK-1さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会で、フェザー級王者の武尊が初防衛戦を行なった。
対戦相手は新興格闘大国のホープで、“中国の武尊”の異名を持つワン・ジュングァン。武尊自身もそのアグレッシブさを認める選手だ。もたたろん、武尊が狙うのはKOのみ。序盤からグイグイと圧力をかけ、パンチ、ボディへのヒザ蹴りを効果的にヒットさせていく。
一方のワンも随所にうまさを発揮。顔面への前蹴りなどで、武尊が得意とする接近戦での連打を許さない。武尊も「前回とは闘い方が違ってましたね」と、研究されていることを感じたという。ただし、前蹴りは「効かなかったので、もらいながらでも前に出た」と武尊。相手の攻撃をよけてきれいな試合をすることより、泥臭くとも倒しにいく闘いを選んだのだ。
3R終盤には一歩も引かないパンチの打ち合いを展開するなど、“らしさ”を見せて超満員の場内を沸かせた武尊。しかし「気持ちが強かった」というワンをKOはできず。判定勝利でタイトル防衛に成功したものの、「最低限の仕事しかできなかった」と不満そうな表情を見せていた。
目標にしている「年間全試合KO勝ち」も今回で途切れ「また来年やり直しですね」と武尊。「気持ちだけで勝ってきた」という王者は、パワー、スピード、テクニック、すべてにおいてレベルアップすることを誓った。